相続対策事例:相続人以外からの金銭要求。

2014.08.15

相続対策事例:相続人以外からの金銭要求。

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被相続人は依頼者(相続人)の父の異母兄弟である叔父。

依頼者から見て、祖父が再婚し後祖母(A)と結婚し、叔父が生まれた。

叔父は生涯独身で子供もいないため、叔父から見て叔母にあたる後祖母の妹(B)およびその子供が叔父の面倒を見ていたため、叔父がなくなった際の手続きを(B)らが行い、依頼者は(B)の紹介で、ある司法書士に手続きを委任していた。

叔父が亡くなり、四十九日が終わったころに(B)から叔父の面倒を見ていた時に資金援助をしていたため、相続財産のうち2000万円をもらいたいと、司法書士を通じて要求があった。

依頼者は(B)との面識もあり、葬儀や諸手続きを行ってもらったので、多少の御礼はする予定ではあったが、相続人となることができるのか否か、ということも含めて相談に来た。

まず、(B)は利害関係者ではなく、要求内容も根拠がないので無視するように回答したが、あまりにも頻繁に連絡があったことから弊社の顧問弁護士を通じて内容証明を送り弁護士が代理人となった。

また、利害関係者以外の者からの要求を簡単に依頼者へ伝達する司法書士では手続きを任せられないので委任を解除してもらい、顧問弁護士に特別価格にて遺産分割協議書を作成していただいた。

 

利害関係者以外からの要求を断り、本格的な相続対応を進めることになった。

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依頼者の父は10月2日に、叔父は10月25日に亡くなり、ほぼ同時に2件の相続が発生した。

叔父が先に亡くなっていた場合は、父が相続人となるが、父が亡くなっていたため、代襲相続が発生し、父の子供である依頼者と姉が叔父の相続人となった。

父の財産は長崎に、叔父の財産は首都圏にそれぞれあった。

母と姉は長崎に、依頼者は埼玉県に在住していたことから、父の財産は姉と母が相続し、叔父の財産は依頼者が相続した。財産の際は大証金として叔父の相続財産の現金から支払い調整を図った。

 

何よりも手間取ったのが、電話での分割協議会。

全く内容が分からない方同士が、電話で財産の分割内容を協議するため、多くの資料を作成した。

想定される質問や、打ち合わせ後に生じた質問や検討事項について、資料を作成し郵送した。

PCのメールが使えず、アナログ的に対応。

数値的な整合性と心情的なケアを行い、約3か月で依頼者以外の相続人には合うことなく完了した。

 

大きなポイントは、母の二次相続を考慮して、分割協議書を作成したこと。

依頼者は遺留分の放棄手続きを家裁に申し出ることや、母が公証役場で遺言書を作成することを含めて説明したこと。家庭裁判所への申し出や公証役場での遺言書の作成などは、一般的にはちんぷんかんぷんな話をしたが、一生懸命に理解しようとしてい頂いたおかげで、合意ができた。

相続財産合同分割案

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